2013年3月29日金曜日

日本でベンチャーキャピタルは機能しているか?

まず、当ブログとして「何故日本において起業活動・起業環境が大切なのか」論考すべきだと考えてはおりますが、最近興味深い記事を見つけたので、今回はそれについて取り上げたいと思います。

記事従来の説はほとんどウソだった。日本でベンチャー企業が発達しない本当の理由。

僕は大きな観点として、まず、ベンチャー/VC問題がもしシンプルなものだったら、今に至るまでに日本人自らで問題解決出来ていたと考えます。ただ実際はアメリカとの相対的な比較において、日本はまだ問題を抱え続けている。それは問題が複雑であり、鶏が先か卵が先が(チキン・アンド・エッグ、Catch-22)の状況にあるからだと考えています。

すなわち、
ベンチャー(VB)側:上記の記事は正しい。もっとイケてるベンチャー、起業家増えないと。
            (スピリッツ・オブ・ジャパンがいけてるかどうかして、僕らが起業した理由の
             1つはそこにあります)
ベンチャーキャピタル(VC)側:「従来の説」は誤りではなく、VCもやはり課題を抱えている

ベンチャーキャピタル側の問題については、日経調50周年記念懸賞論文大賞の「産業構造の転換とベンチャービジネスの育成」(みずほキャピタル株式会社 太田 健一氏著)に主にヒト・カネの観点から詳しく論じられていますので、ご参照ください。

少々細かい話になりますが、上記の論文に触れられてない部分で僕が問題だな、と思うのは、
「償還請求権」が日本のVCの投資契約に多くの場合含まれているという点です。
償還請求権と言うのは「株主の請求を受けた場合、優先株式を一定期間経過後に一定額で買い戻す義務を会社に課す権利」であり、
平たく言うとVCが「もう引き揚げたいので、起業家さん、株は返すから金返してください」と言えるVCの権利です。

投資契約における償還請求権の有無については調査によると、以下の通りとなっています。
[サンプル数の大小、定義の違いなど考慮する必要はありです]

   シリコンバレー17%  (2012年第3四半期での調査-ほぼ最新)
   日本      : 100% (初回契約に限る。論文は2005年のものであり古いことに注意。)

VCが「もう引き揚げたい」と言う時は、起業家が非常に苦しい状況にある時ですので、
これをVCにVBが言われちゃったら、即VBと起業家の死を意味します。
この条項が全ての投資契約に含まれているんだったら、VCから金を借りてデカいビジネスやってやろう、って起業家精神(entrepreneurship)を持った人(would-be entrepreneurs)がどんどん日本国内で立ち上がってくるでしょうか? 僕は相当疑問に思います。


だったらどうするんだ!という話は答えが簡単に出て来ない話であり、またその答えの追求はこのブログの究極目的でもありますので、今後のブログポストで一人ディスカッションしていこうと思う所存であります。(もしくは対談して下さる方がいらっしゃれば録音して、Podcast配信していきたいな、とも思っています。

最後に、こいつはどっちか/どっちも責めてもしょうがない話であり、何とか日本を良くしていこうよっていう前向きな姿勢(これを「スピリッツ・オブ・ジャパン」と呼んでいる訳であります)が最低限必要なんだろうなっていつも思います。

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